蝶野 今回はテレビの話をしない?昨日(4月27日)、レギュラー出演しているTOKYO MXの「バラいろダンディ」に出たんだけど、東京の政治ネタは外している感じだった。
――舛添知事の高額な海外出張費批判や、東京五輪組織委員会が神宮球場の借用を求めている問題などは話題に上りませんでしたよね。
蝶野 MXは「何を言ってもいい」という雰囲気があるけど、東京都は株主であって親元。自分の想像だと、東京都に気をつかって、取り扱かわないネタもあるんじゃないの。都関係の時事情報を生かせないのは最悪というか(苦笑)。東京以外のネタはガンガン攻めるのに、逆は少し遠慮気味というのも、さすがMXだね(笑)。たぶん大人の事情だよ。
でも、テレビ業界はそんなもの。スポンサー収入に頼るメディアにとっては、スポンサーはある意味お得意様。東京電力は、福島第一原発の事故以降は表立って広告を打っていないけど、広告代理店を通してメディアに広告費を払っているからね。
――情報という点では、三菱自動車の燃費データ改ざん問題も、今後どこまで情報が開示されるか気になるところですが。
蝶野 いまは三菱自動車という、いちメーカーのデータ偽装問題が表立っているけど、次に問題視されるのは自動車業界の表記の問題だと思うよ。一体、1リッターで何キロ走れるのか、と。この間、ワイドショーにモータージャーナリストが出演した際に、話が全然違う方向にいっていた。その人が言うには、「日本は表記の6掛けと考えてください」と。コメンテイターの人たちが「どういうこと?」と驚いていると、「業界では暗黙の了解です」と。
――私は初めて聞く話ですが、確かにそれは驚きですね。
蝶野 スタジオのみんなが「どこを信じれば…」という空気になったら、モータージャーナリスは「アメリカで出るものを信じてください」と言っていた。アメリカのカリフォルニア州の規制は一番厳しくて、フォルクスワーゲンの排ガス規制逃れ問題もカリフォルニアが発端。アメリカは輸入に対する規制でハードルを高くしている。
向こうの燃費のデータ集積方法は、ラニングマシンのような機械の上を走る場合もあれば、一般道で坂道を走ったり、信号で止まったりと、いろんなパターンで検証して燃費の平均値を出すらしいね。日本のメーカー基準は平たんな機械のみで、なるべく燃費の数値が上がるようにしていて、国は同じ基準ではかるだけ。だから実際とかけ離れてしまう。いわば誇大広告で、それが当たり前の世界というのも考えもの。普通に考えたら、あり得ない世界だよ。
――スタジオのコメンテイターも、急に業界内の暗黙の話をされても戸惑いますよね。
蝶野 ワイドショーは三菱自動車の改ざん問題に突っ込んでいこうとしたんだけど、業界の体質の話になると、必要以上に突っ込めない。テレビは自動車メーカーが一番大口のスポンサー。叩けないよ。民放は大きいところに紐づいているから、視聴者はチャンネルを見定めながら、情報を見極めないとね。
でもNHKが公平なのかというとまた難しいよね。NHKもBSを含めると5チャンネルくらいあるけど、国民のニーズをすくい取っている枠は、視聴率がもっとも高い大晦日の紅白歌合戦になるんだろうけど…出演者を見ていると若い人の声を拾っていないからね。
聞き手・吉川
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