――日本人選手の躍進が光ったリオデジャネイロ・オリンピックが終わりましたね。
蝶野 大会前は、建設工事の遅れや治安の悪さなど、ネガティブな話題が多かったけど、思った以上に大きなトラブルもなく終わったね。国内の景気低迷の影響で、開催費用は前回のロンドン大会の10分の1ともいわれていたけど、開会式も閉会式も予算がないから工夫をこらしていたのが印象的だった。低予算が功を奏して絶賛されるんだから、考えるべきはお金の工面より、アイディアなんだろうね。
――最近のオリンピックは、やたら費用がかさみますが、お金をかけなくてもやりようがあるということですかね。
蝶野 北京オリンピックから開催費用の金銭感覚がおかしくなかった。中国はバブルの側面もあったと思うし、五輪を上手く利用して自国のアピールをしていたよね。リオの閉会式では安部首相がスーパーマリオに扮して登場したのには驚いたけど、あの演出もあるコメンテイターが言うには、政治的な意味合いがある、と。都知事の小池さんにおいしいところを持っていかれるのを阻止するためで、実際、安部さんが一番おいしいところを持っていった。そうした嗅覚のするどさは、さすが安部さんと思うけど、オリンピックに国内の政治状況を絡ませるのはどうかと思う。
たしか、最初にオリンピックを政治利用したのは、1936年のナチス政権下のベルリンオリンピックだったはず。1940年は東京オリンピック開催が決定していたのに、日中戦争の影響で中止になって。ベルリンなんかは権力を誇示するプロパガンダに利用したと聞くけど、過去の開催国も少なからず政治的に利用をしているよね。五輪自体クリーンなものじゃないけど、オリンピックと政治が切り離せない状況になっているのには違和感がある。次の日本では純粋なスポーツの祭典という、まっとうな五輪に戻してほしい。
――安部マリオの話に戻りますが、安部首相はすぐにマリオの衣装をとって自分をアピールしていたので、マリオ感が中途半場という声もありますが。
蝶野 ああいうパフォーマンスには馴れていないから、それは仕方ないよ。1分くらいマリオの格好で引っ張ってもよかったけど、そこまでの余裕はなかっただろうし。
――安部さんが2020年の東京オリンピックまで首相を続けていれば、開幕式にも出てくるような気が…。
蝶野 安部さんは、今回人肌脱いだから、次は何もしなくてもいいよ。ロンドンではエリザベス女王がジェームス・ボンドと共演して話題になったけど、東京五輪では世界で一番長い歴史をもつ皇室の伝統をクローズアップしてもいいんじゃないかな。
――リオ五輪が終わったと思ったら、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイルを発射して、朝鮮半島の緊張がまた高まりつつあります。
蝶野 今回のミサイル発射は、米韓の合同軍事演習に対する報復という見方もあるけど、米韓の合同軍事演習自体が北朝鮮への脅迫みたいなもの。お互いの緊張感が増していて、あまりいい状況ではない。日本は米韓とともに国連安全保障理事会に非難決議を求めているが、日本はまず自分たちの足元を見つめ直さないと。アメリカがテロ支援国家と指定している国に、相変わらず反社会勢力からお金が流れていると言われていて。その体制を変えないと、独自制裁を加えている意味がないよね。
聞き手・吉川
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